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宇宙からのメッセージ

宇宙からNASAに届いたメッセージを日本語に翻訳したものです。

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レスターがFA杯とった日

我々グーナーにとっては終わりの始まり、苦い苦い2015-16シーズンの事である。
世界中を驚かせる快進撃を見せたミラクルレスターは、奇跡のプレミアリーグ優勝を成し遂げた。
何より魅力的だったのは、映画のようなバックグラウンドをもつ面々である。
(ラニエリ監督は自分役にロバート・デ・ニーロを希望しているらしい)
○工場で働きながら8部でプレーしていたレッドブルジャンキーのヴァーディー
○フランス2部のカーンから連れてこられた小柄なフランス人カンテ。かわいい。
○偉大な親父を持ちながら、シティで下部リーグをたらい回しにされ、終わったと思われていたGK シュマイケル
○長らく2部と3部を行ったり来たりして、30歳で初めて1部デビューした苦労人のモーガン
○きゃしゃすぎるとフランス4部、2部でくすぶっていたテクニシャンのマフレズ
○ビッグクラブ,マンUを戦力外となったドリンクウォーター
○下部リーグからクラブ一筋でチームを引っ張ってきたキング
○そして我らがアジアの侍シンジオカザキ
これぞプレミアルーキーズ。あまりにも出来すぎたバックボーンである。

そんな素晴らしいメンツで見事に奇跡を起こしたレスターだが、
今回話したいのはそんな狼ちゃん達のその後だ。
決してビッグクラブでなかったレスターはここぞとばかりと草刈り場とされた。
つまり主力級の選手が次々とお金持ちクラブに買われていった。
これは中小クラブの宿命とも言えるが、難しいのが、良い選手がいないと勝てないが、良い選手がいると持ってかれるという点である。
なので、躍進した中小クラブも大抵は2,3年もすると順位表の真ん中あたりに戻ってしまう。
では、奇跡の優勝から5年経ったレスターの現状はどうかというと、 FA杯を制し、現時点で欧州スーパーリーグやりたい軍団どもを抑えて堂々の3位につけている。れっきとした強豪である。今回のFA杯優勝は全くミラクルではない。
なぜ???
自分なりに考えてみる。

○フロントの目の付け所と選択に間違いがなかった。
中小クラブの選手は基本安く買ってきた選手なので、活躍すれば高く売れる。そのお金をどこに振り分けるかを間違えなかった。
スターを一点買いするのではなくマディソン,エンディディ,ティーレマンスといったそこそこの選手で抜けた選手の穴埋めをし、結果として取ってきた選手がワールドクラスへと成長した。
他では上手くいってないけど、うちでは上手く行くであろう選手。まだ見つかってないけどうちに来れば成長できる選手。そう言った選手を連れてくるのが本当に上手い。
5年経っても強いのは、目先の緊急手当てみたいな補強をしなかったからだろう。(エバンスも今後のバランスを考えての補強だろうし)
また、中堅クラブ向きのロジャースを監督として連れてきたのも正解だった。
クラブの上層部がある程度ストーリーを描いて現場と良い関係を持っていたから消耗しなかったのだと思う。

○自前の若手を上手く育てて、お金にした。
主にチルウェルの事だが、プレミアリーグにはホームグロウン枠という自国選手優遇制度があり、より移籍金が高くなる傾向がある。バーンズ,トーマス,チョードリーなども順調に成長しており、0から自前で戦力とお金を生み出せるのは継続という意味でとても重要な事だ。何事にもね。
(U-23が好調のブラックバーン今後楽しみですね)

○ヴァーディーとシュマイケルが漢気でクラブに残った。
これは結構大きいと思う。年齢的に次のステップという感じでもなかったが、行こうと思えば行ける年齢だった(ちなみにオーバメヤンは来たよ)。人生を捧げても良いと思えるクラブになっているという事だ。素晴らしい。今日久々にサポーターの入ったスタンドを見たが、やはりファンの支えは大きい。そしてこの人達の為に頑張りたいと思わせるような目のキラキラしたおじさんおばさんがたくさんいた。きっとそういう所なんだろう。人の幸せって。

長々書いたけど、成功の継続って個人でも難しいのに、組織となるとより一層である。選手が入れ替わるように、いつかは選手を取ってくる側も入れ替わらなければならない訳で、アーセナルはそれで失敗してる訳で...
立場によっても、時代によっても、つまり状況によって求められるものが違う訳で、それをこう上手く積んでぷよぷよみたいに大連鎖させる訳だ。うん。だからコツコツ仕込んでおく事が大事なのだよ。消したらその時に落ちてくるぷよをまた積んで仕込むのだよ。多分。。。

P.S. レスターと検索したら画面に花火があがったよ。すごいねGoogle
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